oinume journal

Scratchpad of what I learned

VirtualBoxでのネットワーク設定(NAT+ホストオンリーアダプタによるホストOSとゲストOS間の通信)

CassandraやMogileFS、KumoFSなど、複数のサーバで構成されるサーバソフトウェアをテストしたいことが多々あるので、VirtualBoxを使って分散環境を作ってみました。ネットワーク関連の設定でややコツが必要だったので、ちょっとまとめてみました。

要件

ホストOS上で複数のゲストOS(Linux)を立ち上げる。

 

 

  • ホストOSからゲストOSにSSHでアクセスしたいので、ホストOSからゲストOS間にアクセスできること

 

 

  • 分散コンピューティングのテストがしたいので、ゲストOS間でもアクセスできること

 

 

  • ゲストOSからインターネットに出れること

 

 

  • ネットワーク上にある他のマシンからはゲストOSにはアクセスできなくてもOK

 

 

 

やり方

今回はネットワーク上の他のマシンからはアクセスできなくてもよいので、ネットワークの設定ではブリッジアダプタを使わずに、ネットワークアダプタを2つ使い、NAT+ホストオンリーアダプタという構成にします。NATというのはゲストOSから外部ネットワークに接続できる構成で、ホストオンリーアダプタというのはホストOSとゲストOS間のみでやり取りできるアダプタです。

 

具体的なやり方を書いておくと

 

 

 

 

  • 仮想マシンを作成し、ネットワークの設定でアダプタ1で"NAT"を、アダプタ2に"ホストオンリーアダプタ"を選択します

 

 

  • 終わったらOSをインストールして下さい。自分は今回CentOS 5.4を使用しました。

 

 

となります。これをゲストOSの数だけ繰り返して下さい。(もしくは仮想マシンを一つ作ってそれをコピーするのもよいでしょう)

 

インストールが終わったらゲストOSにログインして /sbin/ifconfig を実行してみて下さい。自分は今回centos-01とcentos-02 の2つのゲストOSを作ったところ、DHCPで下記のようにIPが割り当てられていました。

 

 

  • centos-01: eth0 10.0.2.15, eth1: 192.168.56.101

 

 

  • centos-02: eth0 10.0.2.15, eth1: 192.168.56.102

 

 

 

この時点で期待していたことができるか確かめてみます。

 

 

  • ホストOSから192.168.56.101,102にping

 

 

 

 

  • ゲストOSから192.168.56.1(ホストOSのIP)にping

 

 

  • ゲストOS 192.168.56.101から192.168.56.102(centos-02)にping

 

 

 

以上で複数サーバによる分散環境ができましたが、サーバ用途ではDHCPだと後々面倒な事になりそうなので、最後にこのDHCPで割り当てられた設定を参考に static なIPを設定しておきます。具体的にはゲストOSのeth1を192.168.56.10xにすればOKです。以下はcentos-01 の /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1 の変更箇所です。

 

 

--- ifcfg-eth1.orig 2010-04-12 00:11:39.000000000 +0900

+++ ifcfg-eth1 2010-04-12 00:18:52.000000000 +0900

@@ -1,6 +1,9 @@

# Advanced Micro Devices [AMD] 79c970 [PCnet32 LANCE]

DEVICE=eth1

-BOOTPROTO=dhcp

+BOOTPROTO=static

HWADDR=08:00:27:BD:DD:6C

ONBOOT=yes

-DHCP_HOSTNAME=centos-01

+IPADDR=192.168.56.101

+NETMASK=255.255.255.0

+NETWORK=192.168.56.0

 

 

変更したらnetworkを再起動します。

 

# /etc/init.d/network restart

 

 

centos-02は 192.168.56.102 のIPに設定しています。centos-01からcentos-02にpingしてみて通るか確認してみて下さい。

 

$ ping 192.168.1.102

 

 

これで通れば設定完了です。無事複数サーバによる分散環境ができました。

 

余談:なんでVirtualBox

 

 

  • 無償で使える

 

 

 

 

  • GUIによる設定画面がわりとわかりやすい

 

 

というのが気に入って使っています。VMwareWindows,Mac,Linuxで使えますが、Mac版のVMware Fusionは有償なのがちょっと嫌でした。VirtualBoxは使っていてちょっと重いと思うこともありますが、突然落ちたりはせず非常に安定しているので、デスクトップPCで軽く仮想環境を作りたい場合には重宝しています。

 

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